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17

Hiroshi Murakami
Second-year student

誰もが、何にでもなれる可能性を持ってる。

日々、急速かつ多様な進化を続けるサイバー攻撃。
これからの社会に必要とされる情報セキュリティのあり方とは?
セキュリティ企業でプロの知見を磨いてきた村上先生と未来を語る。

東京情報デザイン専門職大学 准教授
村上 博
情報デザイン学部 情報デザイン学科
在学2年生

誰もが、何にでもなれる可能性を持ってる。

学生:日頃から村上先生には情報セキュリティについて教えていただいていますが、この分野の学びは私たちの将来にどのように活かされますか。

村上:そうですね。本学は専門職大学ですので私の考えでは職業訓練だと思ってるんですよ。 職業訓練で情報セキュリティを学ぶというのは二つの大きな価値があると思っていて、一つはセキュリティの専門家になるということ。サイバー攻撃にどう立ち向かうか、組織をどうやって守っていくか。常に企業の安全を考え、対策をとることのできる存在です。もう一つに ITエンジニアの育成があると思います。本学にはデザインの視点を踏まえた 6 つのエンジニア育成コースがあり、サイバーセキュリティエンジニアもその一つとなっていますが、じつはそれ以外の IoT にしても AI にしても、デジタルゲームの世界にしても、情報セキュリティは必ず必要とされます。ですから、デザインを学んだ生徒がさらにセキュリティを学ぶことによって、より現場に必要とされる人材に育っていくことができるのです。 近頃 IT 業界でよく聞かれる言葉で「セキュリティ・バイ・デザイン」というのがあるのですが、これは情報システム開発デザインにセキュリティを加えていこうという考え方。システムの企画・設計段階からセキュリティ対策を組み込むことで、システム全体に安全性を根づかせていく方策です。もとは欧米から始まっているのですが、この言葉を反映してるのが本学のセキュリティコースと言えます。他のコースを選んだ人たちも基礎科目や選択科目でセキュリティ選べますので、ここならレベルが高く、要は企業や社会に求められる人材を育成できると考えています。

学生:TID でセキュリティを学ぶということにはどのような意義がありますか。

村上:企業と連携しながら地域貢献や人材を育成していくというのが専門職大学の一つの役割だと思うんですね。今、私の研究室にも二つの取り組みがあって、一つは体験型セキュリティ教育コンテンツの研究開発ですよね。 もう一つは来年度からの計画ですが、今の教育コンテンツを踏まえた上での地域貢献として江戸川区の小学校にスマートフォンのセキュリティなどを伝えに行くという活動です。
こういった専門職大学らしい特色を打ち出した活動に取り組むのにも、私が実務家教員であることが関係しているのかもしれません。実務として長年セキュリティに携わってきた者が、学生たちにセキュリティを伝える、または地域の人たちに伝えていく。その専門家の存在が、専門職大学の特性を際立たせるものの一つと言ってもいいのかも知れません。

村上研究室でセキュリティを勉強中。
さまざまな分野とつながっていくのが面白いですね。

学生:セキュリティ企業に勤めていた村上先生が教育職に就こうと思われたのはなぜですか。

村上:じつは私、文学部国文科卒業でかなり異色なんですよね。なので学生の頃は国語の先生になりたかったのですが、当時は就職氷河期ど真ん中でした。特に文系の就職は非常に厳しか ったのです。それで、パソコンにはもともと興味があったので IT 業界で働くことに決めました。情報処理の資格試験というのがあるのですが、それをいくつも取りながらスキルアップしていくと、気がついたら教授職をやらせてもら っていたという状況ですね、今。もともと先生を目指していたというのもありますが、大きな転機が訪れたというよりは、自然な流れの先に教育があったという感覚です。皆さんが学んでいる情報デザインと私が学んできた国語も、真逆のものに見えるかも知れませんが、私の中ではつながっています。どちらも伝える力ですから。応用し合えるスキルやノウハウは必ずあります。文系であっても一流のエンジニアになれる、誰であっても何にでもなれる。それを伝えたくて、教育にたどり着いたのかも知れませんね。

将来の志望先はセキュリティ分野。
ウイルスが本当に多種多様で、ビックリな世界です。

村上:ところで、最近まで取り組んでいた企業プロジェクトはどうでしたか。

学生:はい。建築資材などを取り扱う株式会社シラヤマさまの工場の DX 化を提案したのですが、無事最終報告も済み、先日は地域の産業展にも出展もしてきました。

村上:やっぱり教室で授業を受けるのとは違う体験でしたか。

学生:そうですね。0 から 1 を生み出すのがこれほど大変だとは思いませんでした。うまく進まない場面もありましたが、いい気づきもありました。私は普段、あまり自分から前に出て話すことがないのですが、発表の場で黙っているわけにはいかないので、いつもよりは自主的に振る舞うことができました。こういったプロジ ェクトに積極的に参加することで、その部分を伸ばしていける気がします。

村上:いい体験でしたね。次は日本バーチャルリアリティ学会の「サイバースペースと仮想とシンポジウム」です。

学生:はい、村上研究室の体験型セキュリティ教育コンテンツの発表ですよね。

村上:論文発表もあって緊張してるかも知れないけど、大学に入ってたった 1 年で論文投稿するっていうのは他大学と比べてもかなり高いレベルというか困難な話なんですよ。胸を張って堂々と発表してくださいね。

学生:はい。自分を前に出してみます。

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