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時代を読み、人の話を聞くこと
WEBサービス、そのデザインの極意。

CAMPFIRE
プロダクト統括部 プロダクトデザイン部
勝又 睦 / 小野 由夏

マネージャー 勝又 睦 2018年TOMOSHIBIにデザイナーとして参画。2019年事業譲渡とともにCAMPFIREに入社。2020年にデザインチームを立ち上げ、CAMPFIRE社全体のCI・ロゴリニューアルプロジェクトを担当。 デザイナー 小野 由夏 京都造形芸術大学情報デザイン学科卒。Webデザイナー、B to Bサービスのプロダクトデザイナーを経て、2021年にCAMPFIREに入社。デザインチームに参加し、CAMPFIREサービスサイトの設計を担当。

進取の精神で、ダイナミックに
成長し続けるグローバル企業

— おふたりは現在どんなお仕事をされていますか?

勝又:私はデザインチームのマネージャーとしてメンバーひとりひとりのマネジメントから、事業全体の目標に対してベストな社内体制を設計する業務を担当しています。同時にデザイナーとしてCAMPFIREのWEBサービス改善や、より良い体験のために新しい機能を設計したりもしています。

小野:私は同じくCAMPFIREのWEBサービスのデザイナーをしています。サービスを使ってくださるお客さまがよりよい体験ができるよう画面を考えたり機能を追加したりするなど、日々改良作業をおこなっています。

— CAMPFIREのWEBサービスは、今何人が支援していて、どういうリターンがあるか、また類似のプロジェクトはどのようなものがあるかなど一目瞭然でとてもわかりやすいです。支援者が簡単に資金提供できる、ということが非常に重要ですが、そのわかりやすさはどのようにしてつくられているのでしょうか。

小野:CAMPFIREをご利用いただいているお客様の声を聞くことも業務として行っています。なぜCAMPFIREを使っているのかなどインタビューを実施し、画面の使い心地や課題を見つけるユーザビリティテストも行なっています。

勝又:また同時に社内でも「この画面で離脱率が高い」などのデータを常にチェックしながら、課題を見つけ対処し続けています。実際に手を動かしてデザインをする業務は1割ほど、他は問題を顕在化させ、どのように解決するか、エンジニアやプロダクトマネージャーといった他の役割の方々とじっくり話して決めることがメインの仕事となります。

小野:直接お客さまの声を聞けるのはデザイナーとしては本当にありがたいことです。制作をしていると、どうしてものめりこんでしまい本質的な課題が見えなくなってしまうこともありますからね。ユーザーインタビューは当たり前のようにやっていきたいと思っています。私自身も勝又さんと同じく、どうやって課題を解決するか、を考え整理することの方に時間をかけています。

勝又:日々WEBサービスは改良を続けていますが、昨年行った施策の一つとしてトップページの改良を行いました。これまでは、トップページ上部に5つのクラウドファンディングのプロジェクトを、全て見えるように表示していました。これを、よりそれぞれのプロジェクトに注目していただきやすいインターフェースに変更しています。プロジェクトを起案されている方からしたら、なるべく自分のところを集中して見てほしいと思うものです。また支援される方も多くプロジェクトがありすぎると迷ってしまいます。そのために、最初に見える情報に強弱をつけ、興味のあるプロジェクトの提案がされるようにし、探しているものを見つけやすくする設計に変えました。

サービスがある限り
改良作業に終わりはない

— 日々、改良が続いているということ、どのくらいの頻度で変更されているのでしょうか。

勝又:私は入社して4年ほどですが、その間、サイトやアプリのサービスに改良をかけていなかった時期はありません。頻度も数えられないくらい(笑)。サービスがある限り改良作業に終わりはないでしょう。その時々で注目されるものは変化していきますし、例えばガラケーからスマートフォンになったことで見るデバイスが変わっていますよね。日々細かくサービスを変化させ時代に追いついていかないと、すぐに置いていかれてしまいます。

— では、時代の変化に常に対応するために、日々どのようなことを気をつけていますか?

小野:なるべく多くのサービスやアプリを使ってみることを意識しています。そしてなるべく外に出ることも大事です。CAMPFIREは「モノを買う」という体験に近いサービスですので、実際の店舗に行って買い物をし、入り口からレジまでどんな導線があるのか、店員さんとはどんな会話をするのか、というところを日々観察しています。WEB上で、お客さんとシステムが自然に会話できるような体験を作るために、非常に参考になります。

勝又:ひととおりのSNSを使いこなすのはもちろん、自分より上の年代の方、下の年代の方が使っているアプリもなるべく触るようにしています。最近は中高生の間で流行っているメタバース系のアプリに衝撃を受けましたね。まったく知らない世界でした。自分とは異なる年代の方も、いつか自分がつくっているプロダクトのメインターゲットになるかもしれません。そのためにも、なるべく近いカルチャーに触れていたいと思っています。また私はマネジメントの業務を長い時間していますが、デザイナーである以上、自分自身で手を動かしてつくり続け、現場感を持ち続けたいと思っています。なるべく自分がつくれるプロジェクトに参加し、プライベートでもなにかつくってみたり。そこは意地でもやっています。

抽象化するという能力が
デザイナーには重要

— 日々、デザインをするなかで、ユーザーやクライアントの希望が抽象的な時、どのように対処しますか?

勝又:お客さまが言っていることが、課題を解決するために本当に求めていることだとは限りません。そのため、言われたことをそのままデザインに落とし込むのではなく、「これはこういうことですか?」「ではこういうことですか?」とインタビューを重ね具体的に提案していき、本当に求めているものを炙り出すんです。結果、最初にお客さまがおっしゃっていたものとは全然違うものに落とし込まれることもあります。なにが欲しいのか、お客さま自身も認識していないこともあるため、それを一緒に見つけていくのです。

小野:一方でお客さまがとても具体的なことをおっしゃっている場合でも、抽象化するという能力がデザイナーには重要になってきます。「このボタンを赤にしてほしい」と言われた時、「なぜ赤にしたいのか」「本当はなにを求めているのか」「この人はどうなったら幸せなのか」と一度どんどん抽象的にしていくのです。そこからより具体的な解決策を提案することができます。

— 最後に、情報デザインを学ぶ学生さんへメッセージをお願いします。

勝又:デザインとサービスづくりが好きな人は実はちょっと違います。デザインが好きな人はひたすら手を動かして作品をつくると思います。それもとても重要なことです。けれどCAMPFIREなど事業会社で活躍しているデザイナーは、デザインはあくまで手段として捉えている方も多いです。ユーザーが求めていること、課題解決のためにどうアプローチするか、それを考え最終的にデザインに落とし込む。常に考えながら動ける人はすごく向いていると思います。けれど、最初からビジネス全体を見る必要はありません。まずはサービスが好きだったり、誰かのためにモノをつくったり、人が喜ぶ姿を見るのが好き、という人はぜひチャレンジしてみてほしいです。

小野:デザイナーは多くのことを求められます。ユーザーの声を聞くこと、お客さまの要望を探ること、チームワーク、そして画面をつくるデザイン力。全部が完璧にできる必要はなく、得意だと思うことがこの中でひとつでもあれば、すごく楽しめる仕事だと思います。よく「デザイナーだから美的感覚があるんでしょう」と言われますが(笑)、別に美的感覚に自信がなくたって、人と話すのが好き、仲間と一緒に何かするのが好き、なにかひとつでも、得意だったり好きなことがあれば、デザイナーの仕事を楽しめると思います。

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