
Welcome to 新井研究室!

こんにちは!新井研究室へようこそ!
「データサイエンス」「人工知能」「Cプログラミング」などの科目を担当する、新井先生の紹介インタビューをお届けします!
【自己紹介】
千葉県生まれ、早稲田大学(理工学部)卒業、同大学院理工学研究科修了と関東圏で生まれ育ちました。
その後NTTに就職し30年間は主に関西にある研究所に勤めました。関西の田園風景の広がるのんびりしたところで暮らしており、東京情報デザイン専門職大学のある人の多い都会で暮らしていけるか、ちょっと心配です。
運動は苦手ですが体を動かすことは好きです。若いころはパラグライダーをしたり、数年前までは北海道のパウダースノーを楽しんだりしていました。ちょっとスリルを味わえることが好きなようですが、結構臆病者です。最近は健康維持のため水泳をしています。
【研究分野(職業分野)について教えてください!】
ニューラルネットワーク、物理乱数生成、音声処理の研究などをしてきました。特に最近携わっていた研究について紹介します。
一つは音声了解度の予測です。音声了解度とは音声信号を人がどれだけ正しく聞き取れるかを示す指標です。例えば雑音が大きいと音声をあまり聞き取れません。しかし、信号処理により雑音が取り除かれると音声は聞き取りやすくなります。このように音声了解度は音声信号品質を表す重要な指標の一つです。
しかし、音声品質の評価をするのに多くの人に集まってもらい聞き取りの調査をするのは時間的金銭的コストがかなりかかります。そこで、音声了解度の予測をコストの安い音声認識器で行えないかという研究をしています。これができると、一般の人にとって聴きやすい音声への変換方法の開発、病気などによりうまく発声できない人へのリハビリ、難聴者のための補聴器の調整などに役立ちます。
もう一つは高速物理乱数生成です。乱数とはデタラメに規則性なく数字を並べたものです。例えば、さいころを何回も振ったときの出た目を並べたものです。このような乱数は情報セキュリティで重要な役割を果たします。
乱数生成は簡単なことのように思いますが、実は規則に従って動くコンピュータにはできない作業なのです。そこで物理現象を使って乱数を作ることになります。私は光の揺らぎを使って高速な乱数生成方法を研究していました。
【その分野を目指そうと思ったきっかけは何ですか?】
私は、数学と物理が好きな典型的な理系人間です。それで大学では物理を勉強したのですが、物理の王道の宇宙とか素粒子よりも、なぜか私は熱力学に惹かれました。
それで関連した非線形物理の研究室に行ったら、先生から「脳の研究をしてみませんか」といわれました。私は以前から「人になぜ意識が生まれるのか?」という漠然とした疑問を持っていて、先生からのお誘いが魅力的に感じました。それからニューラルネットワークの研究を始めました。
ちなみにその疑問はいまだ持ちつづけています。今でも、人と機械の知的処理の関連や非線形物理は私の中心的な研究課題です。
【学生時代の思い出を教えてください!】
学生時代はやはり自由です。初めての学会発表を北海道大学で行いました。発表前はとても忙しかったのですが、発表後緊張の糸が切れたのか、札幌から夜行列車に乗って稚内に向かっていました。
途中の乗り換えの待ち時間で銭湯に行ったり、隣の人に話しかけられたりと、旅の楽しさを知ってしまいました。指導教員からは「新井さんは糸の切れた凧のようで帰ってきませんね」といわれていたと後からききました。
翌年は国際会議で九州工業大学に行きました。今度は車をフェリーに載せていきました。やはり、九州の北半分を回りました。帰りはフェリーを使わず高速道路も使わず車で2日かけて帰りました。
今でも旅行は大好きです。
【入学してくる学生に一言お願いします!】
学生時代は時間があります。もちろん、授業、サークル、アルバイトと忙しい人も多いかもしれませんが、それでも社会人に比べたら自由になる時間はたくさんつくれます。
是非、多くのことを経験して、自分が好きなことを見つけてください。好きなことに夢中になり、極められれば最強です。
もちろん、大学の勉強もちゃんとしてくださいね。でも、大学の勉強は難しいです!まずは何かしてみてください。何もできないかもしれません。それでもかまいません。自分から動かないと、なにもできるようにはなりません。すべてのことはそこから始まります。
新井先生、ありがとうございました!